転職までのまとめ⑤
契約終了を言い渡されて連休を迎え、かなりへこんでいた。
社員雇用してくれるを支えに低賃金で7年も頑張ったのにこの仕打ちかよとかいろいろ頭の中を駆け巡った。
自分は以前のことであからさまに部長室長に嫌われていたので、白羽の矢が立ったのであろう。
原因は無能なプロパーだが、向こうからしてみれば派遣に泥を塗られたと感じたのだと思う。
しかし、バイクで夜中走り続けたら頭空っぽになって吹っ切ることができた。
走り終わったときには「転職するか!」と意気込んでいた。
ただ、1つ懸念があった。
自分のやってきた仕事はかなり限定的なため、他社応用がほぼきかない。
同業種も日本で5社くらいで全世界合わせても10社行かない。
不安もあったのので、このまま派遣を続けながら転職活動をするか、さっぱりやめてしまうか8月の段階ではとても迷っていた。
とりあえず転職は進める必要があるので、同業他社のT車体とT九州に履歴書を送り、また同業界のY総業にリクナビからエントリーした。
Y総業にエントリーした理由はとりあえず近くにあったから。
こんなでかいところ無理だろと思って、数打てばそのうちあたるだろうという打算からだ。
連休が明けたところで派遣元営業から連絡があり、次の就業先の面談(派遣を雇うとき面接をするが面接と言ってはいけない)に行きますとのことだった。
ひとまず派遣を続けるか迷っていたので、その通り面談に行った。
業種は携帯電話のチップ?のプログラミングだった。
仕事内容はC言語のような独自言語でプログラミングしますとのこと。
この時自分はとても違和感があった。
自分は7年もTグループで車両開発を行っており、違う分野の仕事もある程度把握している。
派遣として入るのであれば自動車業界は圧倒的有利だ。
また、自分は自動車関係を志望している。
なのになぜ全く関係のない分野に連れて行くのだろう。
しかも自分の派遣会社はもともとはTからの依頼で自動車会社に特化してくれと言われできた(分離した)会社が大きくなったものだ。
自動車関係の案件は山ほど持っているはずである。
真相は事業部での縄張り争いだった。
自分の入社したときは静岡東部は中部ブロックとして管理されていたが、1年前に神奈川ブロックに変更になった。
交通の便を考えれば合理的だとは思う。
その関係で、自動車関係は中部ブロックに集中しており、自動車案件を紹介すると神奈川の成績が中部にとられるということだ。
その営業成績争いに巻き込まれ、関係のない分野に紹介されていたのだった。
狡猾にも派遣会社が作る派遣先への紹介用履歴書も、1年しか経験していない前職をピックアップして作成されており、自動車関係は記入されていなかった。
自分は会社への不信感は以前からかなりあったが、就業先に社員雇用されることを支えに頑張れていたので、心が「辞めて転職」に傾いてきた。
そんな中決定打がきた。
大企業のはずのY総業から書類選考通過と面接のお知らせが来たのだった。
ひとまずここまで。